小室哲哉 5億円詐欺容疑で逮捕
この間、「J-POPのコード依存を露骨にやり始めたのが小室さん」
なんてことを書いたばっかりだったんですが、逮捕されちゃいました。
ファンとしては何とも残念としかいいようがないですね。
今後の影響が気になります。
朝から一日、このニュースの話題で持ちきりでしたね。
秀間さんや福井さんまで登場して著作権の解説をしていたぐらいなので
ネット上でも今回話題になっているのが著作権なのか
著作隣接権(原盤権)なのかでいろいろ議論がありますね。
簡単に解説すると…
著作権:作詞・作曲の権利
著作隣接権:レコード・CDに収録されている音源の権利
音楽の場合、著作権が大本になっていて、
隣接権は作った曲をレコーディングしたマスターテープの権利ですな。
着メロは著作権の使用料を払って許諾を得る必要がありますが、
著作権自体は単価が非常に安いです。
着うた・うたフルの時には著作権とともに隣接権の契約が必要です。
こちらはピンキリですが、単価は結構高いです。
被害者の方は「音楽配信事業をやりたかった」といっているので、
最初は隣接権が問題なのかなと思いました。
小室氏が売りに出しているという噂もありましたしね。
隣接権を売ってしまっても著作権を持っていれば、
まったく同じ曲の原盤を新たに録音して作れば良いわけです。
ただ、小室氏は「JASRACに登録してある806曲はすべて僕のもの」と
言っている事から考えると、今回の対象は著作権の方でしょうね。
音楽配信の実務の立場から言うと、隣接権の契約をする時に
こんな話の仕方は決してしませんから。
そもそも、隣接権(原盤権)を誰が持っているかというのは外部からは
ほとんど知ることができません。共同原盤だった場合も、
誰の持ち分が何パーセントなのか、本当に権利を持っているのか、
ということは原盤を制作した当事者にしか分かりません。
実際に、音楽配信の実務では、契約に保証条項を入れる以外にこの点を
手当てすることは不可能です。
したがって、今回問題になっているのは著作権の方です。
それにしても、作家としてのプライドを全部売ろうとしたわけですから、
よっぽど追い詰められていたんでしょうね。
著作権って単価は安いですけど、自分が死ぬまでお金が入ってきて、
自分が死んだ後も50年も家族にお金が入ってくる権利なわけで、
「芸術家が芸術家として尊敬される権利」なのですが、
それを手放すことを考えつく時点で芸術家のプライドを捨てて
悪魔に売っちゃったんでしょうね。
自分はTMがきっかけで音楽の世界・著作権の世界に入りましたから
1ファンとしてはやはりとてもショックです。
でも、今回の事件を契機に、著作権の学問や実務に興味を
持ってくれる人が増えてくれれば良い機会だと前向きに考えたいです。
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